FIRE後の家計簿と積み立て試算

 

2020-09-21

目次


FIRE後の家計簿を考える

今回はFIRE後の家計簿について考えてみます。 FIREした後のプランは人それぞれだと思いますが、今回は多少余裕をもった生活で試算してみます。 生活のイメージは以下の通りです。総務省「家計調査」を元に具体的な金額を出してみたいと思います。

  • 近場に年1回旅行
  • 飲まない、吸わない、賭けない
  • 趣味は月0.5万以下
  • 地方都市に在住

ちなみに私個人としてはパソコンが趣味なので月0.5万以下ではムリなので月2万程度で見積もらないとダメですね・・・。

1人で過ごす場合

11.5万/月と算出してみました。内訳は以下の通りです。

費目 金額
住居 4万(賃貸想定)
食費 2万
水道光熱費 1万
家具・家事用品 0.3万
被服等 0.5万
保健医療費 0.7万
交通費 0.5万
通信費 0.5万
趣味・交際費 0.5万
その他臨時支出 0.5万
合計 11.5万

上記に加えて近場の旅行が2万と仮定すると、年間140万(11.5万×12か月+2万)になります。 60歳前の場合は国民年金の加入もあるので、年間で+20万かかるのでご注意ください。

2人で過ごす場合

こちらは1人で過ごす場合より少し高めで、17.3万/月と算出してみました。内訳は以下の通りです。

費目 金額
住居 7万(賃貸想定)
食費 3万
水道光熱費 1.5万
家具・家事用品 0.5万
被服等 0.5万
保健医療費 1.5万
交通費 1万
通信費 0.8万
趣味・交際費 1万
その他臨時支出 0.5万
合計 17.3万

上記に加えて近場の旅行が5万と仮定すると、年間約213万(17.3万×12か月+5万=212.6)になります。 60歳前の場合は国民年金の加入もあるので、年間で+40万かかるのでご注意ください。

FIREするには試算はいくらあれば良い?

年間の支出はわかったので必要資産について計算してみましょう。 FIREの4%ルールと堅実なFIREを実現するための3%ルールで計算してみると以下のような結果になります。

・1人で過ごす(年160万/年)場合、4%ルールでは4000万、3%ルールでは5333万。 ・2人で過ごす(年253万/年)場合、4%ルールでは6325万、3%ルールでは8433万。

比べてみると3%と4%で結構差が出ますが、運用益による資産増加もあるので安心してください。

FIREに向けた必要資産の積み立て

それでは次に、必要資産の積み立てについて計算してみましょう。 まずは1人で過ごすケースについてです。

1人で過ごすケース

年150万積み立ての場合、運用利回り3%で22歳から41歳まで積み立てると4031万になります。46歳まで積み立てると5469万になります。 FIRE後の運用利回りの1%差で5年の差が出ますが、安心を取るか早期脱出を取るかは41歳時点までのんびり考えても良いかなと思います。

次にもう少し頑張って年200万積み立てで計算してみましょう。

年200万積み立ての場合、運用利回り3%で22歳から37歳まで積み立てると4031万になります。41歳まで積み立てると5374万になります。 FIRE後の運用利回りの1%差で4年の差が出ます。

まとめると以下のようになります。

積立金額 積立期間 積立後資産
150万/年 22歳〜41歳 4031万
150万/年 22歳〜46歳 5469万
200万/年 22歳〜37歳 4031万
200万/年 22歳〜41歳 5374万

1人で過ごすパターンは今回4パターンで試算してみましたが、積立金額50万の差、FIRE後の想定利回り1%の差で引退年齢に9年の差が出ました。

2人で過ごすケース

次に2人で過ごすケースについてです。2人なので積立額も多めに頑張ってもらいます。

年250万積み立ての場合、運用利回り3%で22歳から41歳まで積み立てると6718万になります。45歳まで積み立てると8607万になります。

次にもう少し頑張って年300万積み立てで計算してみましょう。

年300万積み立ての場合、運用利回り3%で22歳から38歳まで積み立てると6528万になります。42歳まで積み立てると8603万になります。

まとめると以下のようになります。

積立金額 積立期間 積立後資産
250万/年 22歳〜41歳 6718万
250万/年 22歳〜45歳 8607万
300万/年 22歳〜38歳 6528万
300万/年 22歳〜42歳 8603万

2人で過ごすパターンは今回4パターンで試算してみましたが、積立金額50万の差、FIRE後の想定利回り1%の差で引退年齢に7年の差が出ました。

リスクを取って積み立てを頑張れば早くFIREでき、堅実にほどほど頑張る場合は遅めのFIREになることが試算結果から分かるかと思います。

今回資産した全シナリオにおいて、50歳より前の引退ができそうなことがわかりました。 もちろん実現可能な積立金額に個人差はありますが、上記積立金額を拠出できるようであれば40代の引退も現実味が帯びてくるのではないでしょうか。

まとめ

今回の試算は参考になったでしょうか。
最後に1つ念押しですが、今回の試算はあくまでもモデルケースです。
大切なのはFIRE後の支出がどうなるか具体的に算出すること、FIREまでの積み立て計画をしっかり立てることです。 「FIREするために全力で支出を抑えることができる」「ほどほど遊びながら試算を貯めたい」など人によって考え方は違います。
この機会に自分にあったFIREまでの道のりを改めて考えてみてはいかがでしょうか。